穏やかなることを学べ

アイザック・ウォルトンはその生涯に6人いた子供を次々に亡くし、妻も亡くしたそうです。

彼の書いた『釣魚大全』”The Complete Angler” を読んでいても、全くそんなことは感じられません。ひたすらに呑気に釣りをしている、全編ことごとく釣りの話。

この本は一説によると、英語の本では聖書の次に最も売れた本だそうです。

戦乱、革命、インフレ、大火事、天災、そして疫病など、世の中に災難がある、困難がある、そんな時に版を重ねるとのこと。

「これは単なる伝説に過ぎないのかもしれないが、しかし美しい伝説である」と、開高健さんは言っています。

開高さんがドイツに釣りに行った時、ホテルで出会った青年からボロボロになったこの本を見せられたそうです。その青年は釣りなど一度もしたことがないし、しようとも思ったこともない。でもこの本が愛読書であったのだとか。

今まさに世界中で読まれているのでは?

釣りをする女性が増えるといいなと思ってこの絵にしました。