つい先日、モーツァルトの交響曲第40番ト短調を指揮する機会がありました。この曲は去年コンサートが2回キャンセルになって、3度目の正直とはまさにこのこと。感慨深かったです。
EAVの第3回公演ではモーツァルトの弦楽五重奏曲ト短調がメインの曲となります。ふたつのト短調。これも何かの縁でしょうか。
モーツァルトのト短調交響曲とト短調五重奏曲が論じられているので有名な、小林秀雄の『モオツァルト』、お読みになられた方もいらっしゃるかと思います。非常に思い入れの強い文章になっています。私もだいぶ影響を受けました。
そこへいくと神谷美千子というヴァイオリニストはまったく先入観なく素直に音楽に向き合うのが若い頃から持ち味でした。
私はたまたま神谷の演奏を先に知っていて、その後で友人になってから音楽の話をしたのですが、私のような面倒な話を一切しないことに非常に驚かされました。私はそういう込み入ったことを考えないと音楽ができないと思っていたのですね。
でも神谷はこんなにスゴい演奏をするんだから、間違っているのはむしろ私の方なのではないか。私も書を捨てて、音楽に集中すべきではないのか？
思いはチジに乱れながらも、かれこれ20年以上の付き合いになります。お互いの考え方もだんだん真ん中に寄ってくるものです。
というわけで（？）神谷美千子と仲間達のト短調に乞うご期待！
佐藤俊太郎
アンサンブル・アール・ヴィヴァン 第3回公演
チケットのご購入方法〈発売開始：2022年1月15日（土）〜〉
全席自由（税込）一般 5,000円、学生 4,000円
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