ある夜、名古屋から東京に向かう新幹線に乗った。指定席。2席がけの通路側。
座って落ち着いてみると、通路を挟んで3人組が缶チューハイで盛り上がっている。仕事帰りなのだろう。
ふと見ると、そのうちのひとりが、しんちゃんに似ている。
しんちゃんは小学校、中学校の同級生。もう20年以上会っていない。
でも、どうもしんちゃんっぽい。
トイレに行って帰ってきたふりをして正面からよーく顔をよく見た。
するとその顔に驚愕の表情が。
「こんなことってある?どれくらいの確率?」
「会う人には会うのだよ、きっと」
だんだん落ち着いて話していたら、お互いの誕生日まで覚えていたんだから、よっぽど仲が良かったのだね。
「またバッタリ会いましょう」
しんちゃんからのその次の年の年賀状。